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毎日新聞　2008年3月26日　大阪朝刊2008年03月22日11時35分   　官業の民間開放の切り札とされる「市場化テスト」導入が足踏みしている。権限縮小を嫌う厚生労働省が、ハローワーク（公共職業紹介所）の中核業務である職業紹介へのテスト適用に激しく抵抗。すでに民間開放が決まった他の業務では、民間企業が１社も手を挙げないため、官が民と競うことなく引き続き事業運営を担うという事態も発生した。安倍晋三首相は昨年９月の所信表明演説で「市場化テストの積極的な実施で、民間活力を最大限活用する」と明言したが、テストの活性化へ改めて指導力が問われている。　「厚労相も具体的に考えて欲しい」。首相は６日の経済財政諮問会議で、柳沢伯夫厚生労働相にハローワークへの市場化テストの導入を検討するよう指示。厚労省は導入の可能性を探ることになった。ただ、内閣府の幹部は「まだ先行きは予断を許さない」と警戒感を隠さない。　市場化テストは「公共部門のサービス事業について、官と民がそれぞれ提案書を作成して競い合い、入札を通じてコスト面などで優れた方が落札する」という仕組みだ。官業の民間開放を促進して、国や地方自治体のコスト削減と経済活性化という一石二鳥を狙う。　市場化テストは小泉前政権の竹中平蔵経済財政担当相（当時）が旗振り役となり推進。2005年度から試行的に９事業でスタート。昨年12月には25事業に拡大する方針を決め、今年４月から本格的な運用が始まった。一見すると「官から民へ」の取り組みは順調に進んでいるように見える。　ところが、現実は課題が山積している。例えば雇用情勢の厳しい地方で企業から求人を募る「求人開拓事業」。４月からの導入に向けて３月に入札を実施したが、全５地域のうち３地域で落札業者が決まらず不調に終わった。このうち２地域では応札企業が現れず、もう１つの地域は２社が名乗りを上げたものの、応札価格が上限となる予定価格を超えたため落札できなかった。結局、３地域では官が継続して事業を運営することになった。　既に市場化テストの導入が決まった事業もあるが、いずれも「小粒」だ。今月初旬に入札を実施した総務省所管の科学技術研究調査は民間調査会社が落札したが、その企業が実際に担うのは事業の一部に過ぎず、落札額は1600万円と少額だ。「丸ごと事業を運営できなければ採算がとれない」。別の入札に参加した企業はこんな不満を漏らす。　対象事業の選定は第三者機関が民間からの要望を踏まえて決定する。しかし、所管する省庁が拒否すると、それ以上話は進まない。典型例がハローワークの職業紹介だ。　実は、職業紹介への市場化テスト導入が議論されるのは今回が３度目だ。最初は04年12月。試行事業を決める選考過程で、当時の尾辻秀久厚労相と村上誠一郎規制改革担当相の閣僚折衝で導入が見送られた。昨年12月には大田弘子経済財政担当相が導入を模索したが、再び厚労省の反対論に阻まれた。　厚労省側の反論の根拠は「市場化テストの導入は、公務員が従事する全国ネットワークの職業安定組織を設置するよう規定した国際労働機関（ＩＬＯ）第88号条約に違反する」というもの。厚労省幹部は「求人開拓や中高年向け就職支援事業などハローワークの関連業務では、すでに民間開放を進めてきた。これ以上は指一本触れさせない」と本音を漏らす。　市場化テストを推進する側の大田経財相は昨年12月、厚労省が反論の根拠とするＩＬＯ条約の問題を解決するため自身の私的懇談会に議論を委ね、３月末に「民間開放は可能」とする多数意見を得て「外堀」を埋めた。これにより諮問会議は「市場化テスト導入の模索」という首相指示を取り付け、６月の「骨太の方針」盛り込みへ再びハローワーク問題を議論する。　第三者機関の有識者委員の１人は「ここまでやったのにハローワークの民間開放が進まなければ、市場化テストの存在意義そのものが問われかねない」と警告するが、厚労省が前向きな回答を持ってくる保証はない。職業紹介の市場化テストが３度目の正直で適用されるかどうかは「民間活力の活用」を掲げた安倍改革の先行きにとっても試金石となりそうだ。セルジュコフ氏は、連邦税務局長から昨年２月に文民の国防相に任命された。軍事機密の絡みで透明度の低い軍予算へのクレムリンの管理を強める狙いから、プーチン大統領が決めた人事だ。  ２８日の東京株式市場は、日経平均株価が小幅に続落して始まり、前日比７円０８銭安い１万２５９７円５０銭で午前の取引を終えた。前日の米株式相場の下落や、外国為替市場が円高・ドル安傾向となったことが売りを誘った。ただ、午後に入って機関投資家の買い注文が優勢となり、日経平均は上昇に転じた。精神的苦痛を理由とした特別公務員暴行陵虐罪の適用例は、ほとんどない。元警部補も、暴行以外で適用されるのは、裸にする、睡眠妨害、食事を与えない、などだとして無罪を主張していた。